真夜中のコンビニ

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自宅で企画書を仕上げ、ふと時計を見ると日付がもう変わっていた。
「在宅勤務も働き方に問題があるなぁ…」
そんな呟きをこぼし、私は寝ている彼を起こさないよう家を出た。
何か食べ物でも買おうとコンビニに向かうと、真夜中であるにもかかわらず多くの女性が行列を作っていた。
「あの…何かあったんですか?」
最後尾の女性に声をかけると「知らないの?今このコンビニ、夜を売っているの」と言われた。
夜…夜とは何だ?
「夜は女性の必需品よ。夜に水を足すと液になる。保水液って真夜中の搾りたてが一番効果的なのよ。あと月を足すと腋になる。女性のデリケートゾーンの必需品よ」
私の表情から察してくれたのだろう。女性が説明してくれた。私も購入しよう。
夜を購入し、店を出ると息を切らした彼と出くわした。
「心配したじゃないか!」
駆け寄ってきた彼は私の持つ夜に気が付くと手を付けた。
「これで掖。もう離さないからな」
公開:20/07/14 19:15

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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