祭りの夜の虹

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虹がかかる時。
嬉しさなのか、喜びなのか、希望なのか。
夏の夜に虹がかかる。

男女は再び、恋に落ちた。
真夏の夜はセクシーでミステリアスで何かが起きる予感。
「久しぶりだね。」
10年ぶりの再会。
お互いに少し、距離をとりながら夏祭りを楽しむ。
お互いのことをもっと大事にしていれば、理解に努めていれば、別れる事なんてなかった。
10年の歳月は二人を成長させた。

「何で私を捨てたの?」女は言う。
「君を大切に出来るか不安だったんだ。」
「私、お金の遣いかた、荒っぽかったからね。」女は言う。
「ごめんな。稼ぎ少なくて。今は随分、余裕ある。」
男の人生の中で金に困り、落ちぶれた時程、辛い事はない。
大切にしたい人を大切に出来ない自分の不甲斐なさと、この先の不安に押し潰されそうになる。
男の顔は自信にみなぎっている。
10年振りの再会は二人の心にカラフルな虹をかけた。
その他
公開:20/07/15 12:27

ポエマータカノ( 横浜 )

愛を言葉で伝える事が使命だと感じている。
42歳のおじさんです。
カラオケ、料理、笑わすこと、読書、哲学、物思いにふけること大好きです。

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