夜のお供

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俺は毎晩、抱かないと眠れない。
貧乏だった頃は一途に抱いていたが、社長となったいまでは日替わりで抱くのを変えられるくらい裕福になった。
周りに話すと引かれるが、こればっかりは仕方がない。
体が求めるのだから従わなければいろいろと溜まってしまう。
今日はマシュマロのようなモチモチした抱き心地にするか。
若々しいハリがあってフィット感のある抱き心地も捨てがたい。
いっそのこといっしょに抱いてしまうか。
抱きたがりな俺だが、疲れた日はあまり抱きたいとは思えない。
「疲れたときはこいつにするか。にしてもお前はクタクタになったなぁ」
ベッドに入ってギュッと抱きしめる。
「おやすみ、お母さん」
女手一つで育ててくれた母親の優しい香りが鼻腔をくすぐった。
その他
公開:20/07/13 11:00

ゆう( 東京都 )

はじめまして。ゆうと申します。ショートショートのおもしろさに惹かれ、不定期に投稿しています。みなさんと交流ができたらうれしいです!

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