出世魚の秘密

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数年前のサラリーマン川柳にこのような作品があった。
『ブリはいい!生きてるだけで出世する』
本当だろうか?
いくら出世魚と言えど何の苦労もなしに出世できる程世の中甘くない。
では何故、出世魚と呼ばれているのか?それにはブリの幼少期に秘密がある。
ブリは生まれたばかりの子を商屋や職人に預ける。
この稚魚の事をモジャコと呼ぶが、ブリに関しては丁稚魚なんて呼び方もされる。
それからの成長過程は各地方によって呼び方は変わる。
南四国を例に挙げるとモジャコからワカナゴに上がる頃には掃除ばかりではなく簡単な仕事もやる。
ハマチになれば物書きを覚え、メジロになれば客の前に立たされる。
オオイオになれば師匠の技を盗む為、日々努力しなければならない。
スズイナになれば家庭と店を持つ。
ブリに上がる頃には丁稚魚を受け入れる鰤匠になっているってわけだ。
出世できないとどうなるかって?食い物にされるに決まってる。
公開:20/07/13 18:55
丁稚魚(でっちぎょ)

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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