翻訳アルバイト

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学生時代に英語が達者な友人が、翻訳アルバイトをしていて1ページ千円だぞ、お前もやらないか(当時の大卒初任給は13000円)と。
もう何ヶ月も俺は実績があり、日本語版として出版されているぞ。
ためらっていると、お前なら出来るよ念の為俺も後でチェックするし心配するな。取り敢えず3ページ分を渡すわと。
米国で出版されている髪のスタイルや結い方等を紹介する専門月刊誌で、その日本語版への翻訳だ。
専門用語も多く女性の髪型など自分には分かるはずもなく、辞書を片手に苦労しながら日本語にした。後で自分で読み返してもさっぱり分かりづらかった。
でも彼や出版社の人がチェックするだろうし、これで良いやと翻訳文を渡した。
何あろうか3ページ分がそのまま雑誌に掲載され、読者からそのスタイルにしたら化け物の様になったと文句が来たと。
誰もチェックせず印刷に回っていたとは、恐れ入る。勿論このバイトは即刻クビになったが。
青春
公開:20/07/11 15:28
更新:20/09/12 18:03

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