ことバイバイ

「言葉を買おう」
男がアタシにゆった。
「は？マジ？やばくね？それ」
アタシは信じらんなかったから、やべー奴じゃんって感じで笑いながら言葉を返した。
「お前が使う言葉を1つ買ってやろう。10万円からでどうだろう」
10万円という金額に面食らった。女子高生にとっては大金だったから。言葉を買うとかいうやばい話、信じらんないけど、やばいくらい今月金欠だし。
「いーよ」
「そうか、ならば契約は成立した。このお金を受け取って、お前は言葉を一つ失う。安心しろ、生活に支障の出る言葉など奪いはしない」
どん、とアタシの前に置かれたバッグには、10万以上のお金が入っていた。
「これ全部!?まじ？××？これ××って！」
××すぎる大金を手にしてアタシはそいつと別れた。
その後すぐにミキと電話したんだけど、なんかミキには伝わんなかった。
あんた肝心な部分何も伝わってないよ、って××すぎ！