クーラー
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リビングのクーラーが駄目になりそうだ。今度はもっと冷房の効きがいい奴が欲しいと妻に言うと、何考えてんのそんなの無理でしょと馬鹿にされたので、何が無理だ今すぐ買ってきてやると、クーラー屋に行った。
地下の売り場に降りると、店員がカタログを見せようとする。現物が見たいと言うと、いやお客さん決まれば倉庫から出しますからそれにカタログの方が安全でしょうと、わけのわからないことを言う。とにかく一番強いのをと言うと、いきなりですかとカタログを開いて見せた。
内臓が飛び出した無残な幽霊の写真だった。こんなのリビングに置けるかよと怒鳴りつけると、店員は呆れたように首を振る。いるんですよねお客さんみたいにクーラーの仕組み分かってない人、幽霊の陰の気で冷やしてるんですよ、惨たらしい死に方の幽霊ほどよく冷えるに決まってるじゃないですか。
結局<大往生>を買って帰ると、妻はそれみたことかと鼻で笑った。
地下の売り場に降りると、店員がカタログを見せようとする。現物が見たいと言うと、いやお客さん決まれば倉庫から出しますからそれにカタログの方が安全でしょうと、わけのわからないことを言う。とにかく一番強いのをと言うと、いきなりですかとカタログを開いて見せた。
内臓が飛び出した無残な幽霊の写真だった。こんなのリビングに置けるかよと怒鳴りつけると、店員は呆れたように首を振る。いるんですよねお客さんみたいにクーラーの仕組み分かってない人、幽霊の陰の気で冷やしてるんですよ、惨たらしい死に方の幽霊ほどよく冷えるに決まってるじゃないですか。
結局<大往生>を買って帰ると、妻はそれみたことかと鼻で笑った。
その他
公開:20/07/09 22:56
ボケ防止にショートショートを作ります
第二回 「尾道てのひら怪談」で大賞と佳作いただきました。嬉!驚!という感じです。
よければサイトに公開されたので読んでやってください。
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