未読無視

‪今日も何度も通知センターを見返している。でも、君からの返信は一切ない。
何回も君の家に行った。何でも好きなものを買ってあげた。なのに、どうして。
頼むから、返信くらいしてくれよ。
僕はいてもたってもいられなくなり、気がつけば君のアパートの前に佇んでいた。
すると、知らない男が君の部屋に入っていくのが見えた。その数分後、電気は消え、部屋から甲高い声が漏れ出てきた。
僕は遂に堪えられなくなって、一心不乱に走った。
その時、通知が来た。
「もう私のことは忘れて」
僕はスマホを叩きつけたくなった。忘れられるわけないだろ。‬
「あなたには私よりふさわしい人がいるわ」
そんなのいないよ。君よりいい人なんて、どこにも。
僕は気づいたら、橋の上だった。
もう限界だ。僕はいくよ。
「待って！私、そっちじゃない」
その時、僕の頬を雨が濡らした。
天を仰ぐと、また通知が鳴った。
「お願い、生きて　私の分まで」