だって……
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「先輩、待ってましたよ」
木陰のベンチで小首を傾けて微笑む制服姿の小柄な後輩がいた。
「お、おう。待たせたな。で、なんの用なんだ?」
俺は急に呼び出されて昼休みにこうして校舎の裏庭にやってきた。四時間目が体育で動いたせいで腹が減っているから、早く昼飯を食いたかったのだが。
「はい。先輩もお腹が減っているだろうと思って、お弁当を作ってきました」
そう言いながら後輩は自分の脇に置いていた包みをほどきはじめた。黒漆に金の模様が入った三段の重箱が出てきた。
「先輩のために、早起きして作ったんですよ。いっしょに食べませんか? 隣に座ってください」
ずいぶん積極的にくるな。同じ部活とはいえ、まだそんなに話しをしたこともないのに。まあ腹が減ってるしありがたくいただくか。そう思ってベンチに座る。お、タコさんウィンナーと玉子焼きもある。
「はい、あーん!」
「えっ、さすがにいかんだろ」
木陰のベンチで小首を傾けて微笑む制服姿の小柄な後輩がいた。
「お、おう。待たせたな。で、なんの用なんだ?」
俺は急に呼び出されて昼休みにこうして校舎の裏庭にやってきた。四時間目が体育で動いたせいで腹が減っているから、早く昼飯を食いたかったのだが。
「はい。先輩もお腹が減っているだろうと思って、お弁当を作ってきました」
そう言いながら後輩は自分の脇に置いていた包みをほどきはじめた。黒漆に金の模様が入った三段の重箱が出てきた。
「先輩のために、早起きして作ったんですよ。いっしょに食べませんか? 隣に座ってください」
ずいぶん積極的にくるな。同じ部活とはいえ、まだそんなに話しをしたこともないのに。まあ腹が減ってるしありがたくいただくか。そう思ってベンチに座る。お、タコさんウィンナーと玉子焼きもある。
「はい、あーん!」
「えっ、さすがにいかんだろ」
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公開:20/07/09 13:49
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武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
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