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「紙幣には、あんたの匂いしかなかった。暇を見つけては金勘定でもしてたのか?にしても昨夜払ったばかりの金からも、持ち主の匂いが消えるのはおかしい」
「じゃあ、奴の金はどこに?」とデニさん。
「どこにもないさ。払ってないんだから」
「タダで泊まったのか?」
「顔馴染みなら成立する話だろ」
「あ、後から来る女性が払うと押し切られたんですよ」
「後から?一緒に入ったんじゃないのか?」
「勘違いですよ。他の客と間違えたんです」
「なるほど。しかし、一晩相手が来ないのはさすがに変と思わなかったのか?」
「そんな詮索はしませんよ。お客に失礼でしょ」
苦し紛れな躱し方だな。
しかし、ここで主人が決め札を切った。
「ところで、もうゴミは出した?」
「え?ええ…」
「デニさん。ちょっと探してきてくれる」
「何をだ?」
「壊れた額縁に入った穴の開いた絵」
それを耳にした瞬間、従業員の顔が蒼白となった。
「じゃあ、奴の金はどこに?」とデニさん。
「どこにもないさ。払ってないんだから」
「タダで泊まったのか?」
「顔馴染みなら成立する話だろ」
「あ、後から来る女性が払うと押し切られたんですよ」
「後から?一緒に入ったんじゃないのか?」
「勘違いですよ。他の客と間違えたんです」
「なるほど。しかし、一晩相手が来ないのはさすがに変と思わなかったのか?」
「そんな詮索はしませんよ。お客に失礼でしょ」
苦し紛れな躱し方だな。
しかし、ここで主人が決め札を切った。
「ところで、もうゴミは出した?」
「え?ええ…」
「デニさん。ちょっと探してきてくれる」
「何をだ?」
「壊れた額縁に入った穴の開いた絵」
それを耳にした瞬間、従業員の顔が蒼白となった。
ファンタジー
公開:20/07/07 21:34
更新:21/03/11 20:52
更新:21/03/11 20:52
ファンタジー
連載
怪盗
探偵
犬
まずは、こんにちは。
練馬区で活動中の、趣味の絵描きです。
小説・脚本なども執筆してます。
【番号なし】 用語・設定解説
【Ⅰ】 連載作品『WonDer BroS』 探偵と怪盗の対決が娯楽化した世界での物語。
【Ⅱ】 短編連作『Story Of Dri(P)Party』
【Ⅲ】 連載作品『根源悪の牧場』 戦争による差別と弾圧に支配された世界での物語。
【Ⅳ】 連載作品『ドライワンダーに遣う』
【001~】 短篇集『short TaleS』
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