のっぺらぼう

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あるとき、不細工な女の子がいました。
女の子はそれはそれは不細工で、いつも皆からいじめられていました。
そこで女の子は、大人になったら整形をして美人になってやると決意しました。
望みは叶いました。今まで女の子を軽蔑していた男達が、足の骨を抜かれたようにフラフラとこちらに近づいてくるようになりました。
女の子は高笑いました。しかし段々飽きてしまいました。しかし女の子はもう二度と元の顔なんて戻りたくありません。
そこで女の子は、顔のパーツをやすりで削り、のっぺらぼうになることにしました。
今までゾッコンだった男達は離れていき、女の子の元には平穏が残りました。
女の子はふと笑おうとしました。しかし笑えません。顔のパーツがないからです。女の子は悲しくなって泣こうとしました。でも泣けません。
女の子はのっぺらぼうも自分に合わなかったことを悟ると、最後は体中を削って路傍の石になってしまいましたとさ。
公開:20/07/07 10:23

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