絶滅飼育員
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時代は22世紀初期。人は全てロボットに任せている時代。
私は片田舎で代々受け継がれてきた小さな動物園の飼育員をしている。
環境汚染により、地球上の動物半分以上が絶滅し、動物園もロボット動物ばかりだ。
だが、私の動物園にはロボット動物はいない。
唯一面倒を見ている小さい頃から共に育ってきた象の象吉だけだ。
片田舎なのに客足は悪くない。
もはや、私と象吉、どっちを見物しているのかわからなくなってしまった。
時代の変化が凄まじく、人には働くという考えは古いようだ。
「おじいちゃんはどうして働いているの?変なの。」
象吉に餌やりしている私を見て少女が言った。
「象吉は大切な家族だからだよ。大切な存在を守るためなら、人は何でもできるのさ。」
技術革新の代償として人は大切な物を失いつつある。
一人にでも多く、この想いを届けるため、象吉を守るため、私は飼育員を続けていく。
この身が滅ぶまで。
私は片田舎で代々受け継がれてきた小さな動物園の飼育員をしている。
環境汚染により、地球上の動物半分以上が絶滅し、動物園もロボット動物ばかりだ。
だが、私の動物園にはロボット動物はいない。
唯一面倒を見ている小さい頃から共に育ってきた象の象吉だけだ。
片田舎なのに客足は悪くない。
もはや、私と象吉、どっちを見物しているのかわからなくなってしまった。
時代の変化が凄まじく、人には働くという考えは古いようだ。
「おじいちゃんはどうして働いているの?変なの。」
象吉に餌やりしている私を見て少女が言った。
「象吉は大切な家族だからだよ。大切な存在を守るためなら、人は何でもできるのさ。」
技術革新の代償として人は大切な物を失いつつある。
一人にでも多く、この想いを届けるため、象吉を守るため、私は飼育員を続けていく。
この身が滅ぶまで。
その他
公開:20/07/07 09:03
schoo
スクー
絶滅飼育員
IT企業で働いているペルー人です。
ときどきショートショート書きます。
外国人でもショートショートが書ける!と思っていただけると喜びます。
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