ツバメと女の子
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巣作りが始まる。ツバメは材料の泥を探す途中、電線に小さな女の子が座っているのを見つけ、話しかけた。
「おうちは?良かったら送ってあげますよ」彼女は口を真一文字に結び足と手を組んでいた。「いいの。構わないで」
仕方なくその場を離れたツバメだが、女の子は次の日も電線に座っていた。
その次の日は雨で、見かねたツバメは翼を広げて女の子を羽の下に入れた。
「誰か待ってるの?」「そうよ」「いつ来るの?」「今に来るわ」
雨が止み、ツバメは巣作りを再開した。女の子はずーっと誰かを待っていた。
次の日。女の子は電線に立ち両手を広げた。何かが飛んできて、彼女はそれにひらりと飛び乗った。ハチドリだ。
「遅かったじゃない」「ごめん、方向音痴で。」彼女は小瓶を取り出した。「今年は花があまり咲かないのでしょう。早く花の蜜を作らなきゃ」
そのまま二人は飛び去った。ハチドリだけ、最後にツバメに軽く会釈をした。
「おうちは?良かったら送ってあげますよ」彼女は口を真一文字に結び足と手を組んでいた。「いいの。構わないで」
仕方なくその場を離れたツバメだが、女の子は次の日も電線に座っていた。
その次の日は雨で、見かねたツバメは翼を広げて女の子を羽の下に入れた。
「誰か待ってるの?」「そうよ」「いつ来るの?」「今に来るわ」
雨が止み、ツバメは巣作りを再開した。女の子はずーっと誰かを待っていた。
次の日。女の子は電線に立ち両手を広げた。何かが飛んできて、彼女はそれにひらりと飛び乗った。ハチドリだ。
「遅かったじゃない」「ごめん、方向音痴で。」彼女は小瓶を取り出した。「今年は花があまり咲かないのでしょう。早く花の蜜を作らなきゃ」
そのまま二人は飛び去った。ハチドリだけ、最後にツバメに軽く会釈をした。
ファンタジー
公開:20/07/04 23:56
自然と暮らす。
題材は身近なものが多いです。
110.泡顔
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