カメムシ

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今日は、友人であり煙草屋の店長でもあるハイビスに、煙草の作り方を教えてもらうことにした。
眼の前に、尻の先に変な管を付けられたカメムシがいる。
「こいつを今から解体する。なるべく負荷をかけるんだ。」
そう言って、ハイビスは手の先から足の先までピンセットで細かく千切った。
すると、尻の管から鈍い緑色をしたヘドロのようなものがでてきた。
「よし、出てきたな。これが苦悩だ。カメムシが苦しまないと出てこないから、今みたいに生きたまま解体する必要があったんだな。」
そして、手足を無くし、羽根も毟った後、次は胸にメスを入れた。
すると、中からピンク色に輝く綺麗な結晶が見えた。
「これが快楽さ。苦悩が出れば出るほど、こいつが体の中に溜まる。後はこいつを磨り潰して、さっきの苦悩で固めて、紙で巻くってわけ。なぜ苦悩を使うのかというと、それは発散するためさ。気持ちいい喫煙のためには、やはり苦悩がいるのさ。」
その他
公開:20/07/04 09:23

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