288. 公園のジャングル(続き)

2
5

この景色をみんなに見せたい!そうだ写真を撮ろう!
そう思いポケットからスマホを出した瞬間、バランスを崩しそうになった。
ガタッガタガタ…
じ、地震だ…ぼくは必死にジャングルジムのてっぺんの棒にしがみついたが、揺れは思ったよりも大きくもうダメだと思ったとき、サルが僕の手を取り尻尾を巻き付け踏ん張った。
──ここどこ?
気が付いたら病院のベッドの上だった。
お父さんとお母さんが青い顔をしてぼくの顔を覗き込んでる。
「努、大丈夫!?」
震える声でぼくの手を握るお母さんは涙を浮かべてる。
「いやぁ、奇跡ですね。頭から落ちたのにこの程度の軽い打ち身で済んで」
お医者さんは優しくそう告げると両親は安堵のため息をついた。
「本当に良かった…」

ぼくはジャングルジムから観た景色のことを直ぐに話したかったけど、窓の外からサルがこっちを覗いてシーッってしてたから、やっぱり秘密にしておこうと小さく頷いた。
ファンタジー
公開:20/07/05 22:07
更新:20/07/07 01:03
創作ドリル ストーリー10 公園のジャングル

ことのは もも。( 日本 関西 )

日本語が好き♡
18歳の頃から時々文章を書いています。
短い物語が好きです。
どれかひとつでも誰かの心に届きます様に☆
感想はいつでもお待ちしています!
宜しくお願い致します。

こちらでは2018年5月から書き始めて、2020年11月の時点で300作になりました。
これからもゆっくりですが、コツコツと書いていこうと思います(*^^*)

2019年 プチコン新生活優秀賞受賞
2020年 DJ MARUKOME読めるカレー大賞特別賞受賞
2021年 ベルモニー縁コンテスト 入選

カントー地方在住
 

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容