いつか見た風景

僕は良く見る夢がある。白い風景の中、死んでいる女の子。傍らにはナイフを持っている黒い姿の男の子。白と赤と黒のコントラストが綺麗で忘れられない。
そんな僕にも恋人ができた。白い肌の綺麗な子だ。好きで好きでしょうがなくて、束縛した。
そして今、僕は雪の中に倒れている。白いコートがどんどん赤に染まっていく。僕の事を見下ろす様に
珍しく黒いコートのあの子がのぞいている。
あぁ、そうか。あれは僕のことだったんだな、好きなあの子は一言言った。
「又、来世でね」