素直な子供

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小学校で教員をしている妻が、今日は珍しく風邪で休んでいる。
夕方になって、インターホンが鳴った。
驚いたことに妻の教え子達(十人)だった。先生のお見舞いに来たという。なんて心優しい子供達だろう。
私は嬉しくなって妻に声を掛け、彼らを家に上げた。みんな畏まった様子で入って来て、布団で寝ている妻の横に正座して並んだ。手に花を持っているが、なんと言って渡していいのかわからない様子だ。
私はお菓子を持ってきて彼らに配った。しかし、なかなか口にしない。
「皆さん、遠慮しなくていいですよ」と私は言った。
「え、いいんですか?」
「はい」
「いっやほう!!」
子供達は一斉に立ち上がり、家の中を走り回って遊び、物を投げたりし始めた。
私と妻は家を追い出され、警察を呼んだ。
生徒たちは武装してベランダに出て来た。
「我々はもう大人の支配を受けないぞ! ここに独立国家を宣言する!」
「ちょっとは遠慮しろ!!」
その他
公開:20/07/03 00:28
更新:20/07/03 01:02

水素カフェ( 東京 )

 

最近は小説以外にもお絵描きやゲームシナリオの執筆など創作の幅を広げており、相対的にSS投稿が遅くなっております。…スミマセン。
あれやこれやとやりたいことが多すぎて大変です…。

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