真夜中のコンビニ

我が家は個人商店の小さなコンビニを営んでいる。
営業時間は朝６時から夜１０時までだが、自宅のチャイムが鳴れば時間外でも店を開ける。
地域密着型店舗と言えば聞こえがいいが、実際は御近所さんあってのウチの店である。
そんな店の店主である母がこんな事を言い出した。
「７月１日からレジ袋とレジお袋は有料になるからね」
レジ袋有料は分かる。レジお袋有料って何？
「来年アンタ受験じゃない。毎晩毎晩、真夜中まで勉強を頑張っているアンタに私、夜食作って持って行ってあげているわよね。あれを有料化するの」
ちょっと待った！それって、小遣いを減らすって事？それともお年玉の没収？どっちも勘弁してくれよ！
「それは大丈夫よ。支払いは出世払い。いい、これだけ私も協力してあげているんだから絶対合格しなさいよね」
やれやれ。母は私の将来にかなり期待しているらしい。
私の受験が終わる頃には、親考校にも入学が決まりそうだ。