ハッピーバースデー
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「いらっしゃいませ〜」
家の近くのコンビニに寄ると素敵な音楽が流れていた。残業で、時計を見ると夜の11時55分。30代がもう終わる。
ここで恋人が待っていた。レジの中に彼はいた。白くて冷たい腕、穏やかな顔。
「え、と、ダビデ像の受け取り……です」
「あ、お、お待ちください」
明らかに戸惑っている男性の店員さんがプチプチのビニールに梱包されたダビデ像を私の横に置く。私より少し背が高い。
40歳になる瞬間を一人では過ごしたくなかった。二日前、中古品の販売サイトで、ダビデ像のレプリカを見た。思わず指が動いた。残業で受け取れないから、部屋の外への置き配を頼むと、高価な物なのでコンビニでの取り置きならいいと言われたのだ。さすがに恥ずかしくて俯いていると、
「あの、ロッカーにある俺のTシャツとジャージ着せましょうか」
「え……と」
私達は挨拶をした。時計を見ると、新しい日になっていた。
家の近くのコンビニに寄ると素敵な音楽が流れていた。残業で、時計を見ると夜の11時55分。30代がもう終わる。
ここで恋人が待っていた。レジの中に彼はいた。白くて冷たい腕、穏やかな顔。
「え、と、ダビデ像の受け取り……です」
「あ、お、お待ちください」
明らかに戸惑っている男性の店員さんがプチプチのビニールに梱包されたダビデ像を私の横に置く。私より少し背が高い。
40歳になる瞬間を一人では過ごしたくなかった。二日前、中古品の販売サイトで、ダビデ像のレプリカを見た。思わず指が動いた。残業で受け取れないから、部屋の外への置き配を頼むと、高価な物なのでコンビニでの取り置きならいいと言われたのだ。さすがに恥ずかしくて俯いていると、
「あの、ロッカーにある俺のTシャツとジャージ着せましょうか」
「え……と」
私達は挨拶をした。時計を見ると、新しい日になっていた。
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公開:20/06/29 22:11
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