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ある日、道で百円を拾った。
次の日は五百円、次の日は千円、次の日は一万円。
そして、次の日にはダイアモンドを拾った。
「で、なにに使ったんだ」
私がこのことを同僚に話すと、そう訊いてきた。
「使ってないよ。全部交番に届けたから」
「なんてもったいない。せっかくの運が台無しだ」
「私はこれでいいと思っているよ。もし使ってしまったら運はよくても、その運を無駄遣いする人になっちゃいそうで」
「だがねえ……」
同僚は納得いっていないようだったが、仕事に戻っていった。
今、私も同僚も運よくいい仕事に就いている。
だが、この運は、私の実力なのだろうか。
公開:20/06/29 18:19

ふじのん

大学生

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