無効票1

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 共学のS高校2年のクラスで生徒会委員の選挙があった。
立候補したのは2名で、豊島正治と中村孝。クラス全員で一人一票の記名投票をする。
 投票の管理をしたのは先に選挙管理委員として選ばれた山崎絵里子。

 投票者は30人。投票が終わり、すぐさま開票された。
 山崎絵里子が箱から一票ずつ投票用紙を取り出して記入されている名前を読み上げて行く。
「豊島君……中村君……中村君……」
 開票していく中で、山崎絵里子が一瞬詰まった。
「ええと。無効票です」
 その後は何事も無く開票は終わった。山崎絵里子が開票結果をあらためてみんなに告知する。
「豊島君18票、中村君11票、無効票1でした。豊島君が委員に選ばれました。ええと、それから……無効票がありましたが、あきらめないでください。以上です」
 山崎絵里子は毅然としてそう言った。
 無効票にはこう書いてあった。
『山崎さん。やっぱり、あきらめます』
その他
公開:20/06/27 00:51

N(えぬ)( 横浜市 )

読んでいただきありがとうございます。(・ω・)/
ここに投稿する以外にも、自分のブログに同時掲載しているときがあります。

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