平成生まれのシンデレラ

今日は取引会社を集めての懇親会…と、言う名の合コンが開かれているのに私はお姉様（年上の女性社員）達に残業を押し付けられ参加させてもらえない。
私も懇親会行きたかったなぁ…
「その願い！叶えて差し上げましょう！」
５０過ぎても美肌を保ち続ける魔女が私の前に現れた。
「さあ！この鼠と南瓜に向け、スマホアプリを起動させるのです！」
言う通りにすると鼠は馬に、南瓜は馬車へと早変わり！
…って、画面の中だけじゃねーか！
思わずキレてしまった。
「私が仕事仕上げておくから早く行きなさい」
魔女はパソコンを操作しながら下にタクシーを待たせている事を告げた。
「１２時には帰りなさいよ。貴方明日、早番なんだから」

懇親会でお姉様方はばっちり衣装とメイクを決め込んで、仕事は出来ても結婚は出来ない感を出している。
意外と脆い心はすぐに砕け散り、ガラスの苦痛でバラバラだ。
それを横目に私は王子をゲットしていた。