向かいの猫
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僕は俳優を夢見る23歳のフリーター。
一人暮らしをし、5年が経つ。
中学生の頃に見た映画に感動し、俳優になりたいと夢を抱いた。
しかし、何をすることもなく、ただ願うだけの日々が続いていた。
時々そんな自分が嫌になるが、向かいの一軒家に住み着いている野良猫がいつも僕を癒してくれた。
僕は大の猫好きだ。
ベランダからただ、その猫を眺めているだけで、何もかもを忘れられる。
バイトに行くために外へ出ると、目の前に猫がいた。
向かいの野良猫だ。
頭を撫でようと手をかざすと、さっと僕の手をくぐり抜け、振り向きざまに言った。
「ただ願うだけ、見てるだけじゃ、何も始まらねぇぞ」
そして、どこかへ行ってしまった。
「えっ」
「なんかしゃべった、よね?あの猫」
一瞬、何が起きたかわからず、何秒間か立ち尽くした。
そして、心にあたたかい光が差し込み、僕はスマートフォンに、俳優オーディションと話しかけていた。
一人暮らしをし、5年が経つ。
中学生の頃に見た映画に感動し、俳優になりたいと夢を抱いた。
しかし、何をすることもなく、ただ願うだけの日々が続いていた。
時々そんな自分が嫌になるが、向かいの一軒家に住み着いている野良猫がいつも僕を癒してくれた。
僕は大の猫好きだ。
ベランダからただ、その猫を眺めているだけで、何もかもを忘れられる。
バイトに行くために外へ出ると、目の前に猫がいた。
向かいの野良猫だ。
頭を撫でようと手をかざすと、さっと僕の手をくぐり抜け、振り向きざまに言った。
「ただ願うだけ、見てるだけじゃ、何も始まらねぇぞ」
そして、どこかへ行ってしまった。
「えっ」
「なんかしゃべった、よね?あの猫」
一瞬、何が起きたかわからず、何秒間か立ち尽くした。
そして、心にあたたかい光が差し込み、僕はスマートフォンに、俳優オーディションと話しかけていた。
ファンタジー
公開:20/06/23 23:14
ショートショート作家の田丸雅智さんを知り
自分も物語を書いてみたいと思いました。
初心者ですが、よろしくお願いいたします。
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