温度のあるベンチ
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俺は社内でも屈指の営業成績を誇るコンサルタント。
最近の日課といえば、お昼休みに公園のベンチでゆっくりすることだ。
年季の入った茶褐色のベンチ。
不思議なもので、腰掛けると
前に座っていた人の残像が現れる。
就職活動に奔走する女子大生。
旦那に先立たれて生きがいを探すお婆ちゃん。
失恋して肩を落とす男子高校生。
このベンチで俺がみんなの悩みを聴いてあげる。
すると、残像はほっこりと温かい笑顔になり消えていくのだ。
人助けをしているようで、とても気持ちがいい。
「さて、今日は誰かな?」
例のベンチに腰掛けると、緑色の帽子につなぎを着た青年が隣に現れた。
「やぁ、君は何してる人だい?」
「おいらはペンキ職人だ」
「おぉ、体力勝負の仕事だね。今日はどこで作業を?」
「それが、さっきまでこのベンチを塗っていてさ」
以来、俺が悩める残像軍団に
ベンチ入りしたのはいうまでもない。
最近の日課といえば、お昼休みに公園のベンチでゆっくりすることだ。
年季の入った茶褐色のベンチ。
不思議なもので、腰掛けると
前に座っていた人の残像が現れる。
就職活動に奔走する女子大生。
旦那に先立たれて生きがいを探すお婆ちゃん。
失恋して肩を落とす男子高校生。
このベンチで俺がみんなの悩みを聴いてあげる。
すると、残像はほっこりと温かい笑顔になり消えていくのだ。
人助けをしているようで、とても気持ちがいい。
「さて、今日は誰かな?」
例のベンチに腰掛けると、緑色の帽子につなぎを着た青年が隣に現れた。
「やぁ、君は何してる人だい?」
「おいらはペンキ職人だ」
「おぉ、体力勝負の仕事だね。今日はどこで作業を?」
「それが、さっきまでこのベンチを塗っていてさ」
以来、俺が悩める残像軍団に
ベンチ入りしたのはいうまでもない。
その他
公開:20/06/24 00:48
更新:20/06/24 13:56
更新:20/06/24 13:56
スクー
温度のあるベンチ
公園
名古屋の会社員兼執筆家です。
普段は54字の物語をメインに書いていますが
ショートショートの魅力にもハマったので
皆様を参考にこれから様々な作品にも
チャレンジしていきたいです(^o^)
よろしくお願いします!
得意ジャンル
・言葉遊び系
・会社員系
・ファンタジー系
挑戦したいジャンル
・SF系
・恋愛系
・ミステリー系
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