未来の色鉛筆

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大昔、人々は鉛筆やシャープペンシルなど

文房具と呼ばれるもので情報を記録していた。

現代の人々はデータで情報を記録し、

文房具は絶滅危惧種となっていた。

文房具は貴重なものとなり、ネット上で高額で

売買されていた。

私は今日、貯金したお金で色鉛筆を

買った。カラフルな色鉛筆は見ただけで

私の心をときめかせた。

私は同時に買った白い紙に色鉛筆の先を

滑らせる。赤い色鉛筆で線を引くと

赤い線ができる。

青い色鉛筆で丸を書いてみる。

そのことに感動した私は友人を家に呼び、

色鉛筆で一緒にお絵描きをして遊んだ。

「しかし描きにくいね」

「うん、確かにちょっと持ちにくいけど」

「まあ、この色鉛筆というのは5本の指で

書くためにあるのであって10本の指で書くため

にあるものじゃないからね」

「以前にこの星に住んでいた人々ならぴったり

だったんだろうね」
SF
公開:20/06/23 11:36

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