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はるばる七つの山を越えた先に神様がいると聞いたのに。
「どこにいるんだろう…」
雨の中、私は呟く。
独り言を言っても始まらないわ。
私はお守りの時計を握りしめた。
絶対に諦めない。
でも、お弁当を食べた後、疲れていた私はすぐに眠りに吸い込まれた。
夢の中であの時の音色が聴こえた。
目を覚ますと私をくるむものがあった。
私は翼の生えた猫に抱かれていた。
それが神様だった。
「何の用だ?」
「神様、世界に蔓延している毒から皆を救って下さい」
「よかろう」
神様がくれた箱を開けるとボフンと煙が舞った。
びっくり箱?
中を覗くと、シュワシュワと泡立った水が入っていた。
「飲め」
私はそれを飲み干した。
「これでお前は毒の抗体を持った。それを広げる方法は手を繋ぐこと。手を繋いだ人間が別の誰かと手を繋げば抗体はどんどん広がる。毒が満ちるのが先か。世界中が手を繋ぐのが先か。私はその行方を見守るとしよう」
「どこにいるんだろう…」
雨の中、私は呟く。
独り言を言っても始まらないわ。
私はお守りの時計を握りしめた。
絶対に諦めない。
でも、お弁当を食べた後、疲れていた私はすぐに眠りに吸い込まれた。
夢の中であの時の音色が聴こえた。
目を覚ますと私をくるむものがあった。
私は翼の生えた猫に抱かれていた。
それが神様だった。
「何の用だ?」
「神様、世界に蔓延している毒から皆を救って下さい」
「よかろう」
神様がくれた箱を開けるとボフンと煙が舞った。
びっくり箱?
中を覗くと、シュワシュワと泡立った水が入っていた。
「飲め」
私はそれを飲み干した。
「これでお前は毒の抗体を持った。それを広げる方法は手を繋ぐこと。手を繋いだ人間が別の誰かと手を繋げば抗体はどんどん広がる。毒が満ちるのが先か。世界中が手を繋ぐのが先か。私はその行方を見守るとしよう」
ファンタジー
公開:20/05/04 13:48
更新:20/05/04 13:58
更新:20/05/04 13:58
不採用作品の供養に。
ここ一年のお題を使って。
月の音色リスナーです。
ようやく300作に到達しました。ここまで続けられたのは、田丸先生と、大原さやかさんと、ここで出会えた皆さんのおかげです。月の文学館は通算24回採用。これからも楽しいお話を作っていきます。皆さんよろしくお願いします。
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