劇団死期

9
8

「つ、月が綺麗だね」
『まだ夕方だよ』
「え、ああ」
『国語で漱石習ったの?』

走馬灯が見えている

「君のことが好きだ」
『だから、サークルでは付き合えないって』
「じゃあ俺が辞めたら付き合ってくれる?」
『やだー』

まるっきり過去のシーンと同じ
名演技だ

『あたしが病気になったらどうする?』
「支えるよ」
『事故したら?』
「それでも。それが結婚ってもんだろ?」

人の頭の中で走馬灯を演じる集団『劇団死期』
さすがだ
オファーをしておいてよかった

「僕は人の心がよめるんだ」
『じゃあ、私いま何考えてる?』
「旦那と別れて、僕といたいって」
『ハズレ。旦那と別れずにあなたといたい。どっちも欲しいの』

これはイケない思い出だな

「おい!」
『醤油は机の上!』

このシーンを最後に緞帳が閉まった
無料版は35歳までしか演じてくれないらしい


それにしても恋愛体質な人生だったなあ
ファンタジー
公開:20/05/04 06:02

西木( Tokyo/Tokushima )

ここで全てを生み出しています。
最近のSSGのレベルの高さに驚愕しております。

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