『ハイタッチ家族』

地球上で使われている一般的なハイタッチと
我々が先祖代々受け継いできたハイタッチとの違いはほぼない。
そもそもハイタッチの起源とは。
それを知るものはまだこの世にはいないと言われている。
私の爺ちゃんはそれを知ろうとしたが為に、全身ハイタッチをくらい、全治一週間の怪我をしたそうだ。
父の口癖「考えるな、感じろだ」
ちなみに口癖とあるが正しくは我々はハイタッチしか用いないので、この父の口癖のようなものも、父の身体から溢れ出るニュアンスから汲み取っていたものだ。

ハイタッチしか用いない人生なんて損してるわねって顔でよく見られる。
「私だって言葉を発したい、感情を爆発させたい」
そう思っていた。
だがハイタッチは、目と目を合わせなければ成立しない。
互いの想いが通じ合わない限り、ハイタッチは生まれない。
言葉に頼らずともできるコミュニケーションだってあるんだよ。
と、今世の私は伝えたい。