本当のじゃないけど家族

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夏。
〇曜〇ードショーで映画『〇垂るの〇』が放送されていた。
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
「・・・」
みんなで観ていたリビングの雰囲気は微妙。
僕と妹は自分たちの部屋に戻った。
僕と妹はあの映画と似た境遇を持つ。
僕は14才。妹は4才。
両親を亡くし、親戚のおばさんの家でお世話になっている。
おばさんには旦那さんが1人と高校生の娘さんが1人いる。

妹はあの映画をじーっと観ていた。
4才が何を思ったのかな?
コンコン。
部屋をノックする音。
「ちょっといい?」
「はい」
部屋におばさんが入ってきた。
「さっきは意識しちゃったよね」
遠回しに話すことがないおばさんに僕は安心感を持てた。
「あのおばさんにも事情があるからね」
おばさんはあのおばさんをフォローし、戦争がいかに悲惨なものかを話した。
そこに旦那さんと娘さんも来た。
「みんなでアイス食べよう」
4才の妹は笑顔だ。
その他
公開:20/05/03 04:02

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