ウイルス対策消毒薬

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 重篤な肺炎をおこすウイルスが世界中に蔓延していた。
 世界制覇を企む秘密結社は、これを利用して人口減少と人類の奴隷化をはたすために恐怖をあおり、国民の活動を制限した。
 彼らの目的に沿うように世界中で死者の数は、増え続けた。
 それでも、やがて新開発された消毒薬が提供されたことで新たな感染者が激減した。
 その消毒薬は、肺炎のウイルス感染の拡大に抜群の効果があった。
 しかし、しばらくすると異常な事態が起きてきた。消毒の効果がありすぎて皮膚の常在菌も口腔内および腸のフローラも死滅させてしまうのだった。
 そのため、今までなら健常者には罹らなかったあらゆるウイルス性、病原菌による症状で人々がばたばたと死にだした。あまりの患者数の激増と病気の多様性により医療も手のほどこしようがなかった。
 ついには世界の人口は、以前の10%にまで減り、秘密結社の人類奴隷化計画もままならなくなってしまった。
ホラー
公開:20/05/03 10:04

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