君は僕の彗星

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しがないアイドル事務所のスカウトマンをやっている僕は初めて君を見た時に運命を感じた。
まるで夜空に輝く一等星のような光を放つ君に僕の目は奪われた。
保育士を目指す君はアイドルなんか興味ないと僕を袖にした。
手を伸ばしても掴めない輝き。君は本当に星のようだ。
そんな君に惚れ込んだ僕は何とか話だけでも聞いてもらう事に成功した。
ナンパ男と変わらない僕を信じて、少しだけならとアイドルを目指してくれた。
僕の目に狂いはなかった。君は瞬く間にその光を世界中に届ける存在となった。
しかしアイドルなんてナマモノだ。グラビアをしない君を世間はあっという間に見限った。
歌だけで生きていけるほど今のアイドルは甘くない。
アイドルを引退すると決めた君に僕は移籍を勧めた。
僕が差し出したのは婚姻届と煌く指輪。君は涙の流星を残し僕の胸に飛び込んだ。
僕は夫で園長。君は妻で保育士。今、僕らは双子星のように輝いている。
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公開:20/05/02 09:41

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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