くすり

「くすりききませんでしたか？」
「はい。あまり」
「うーん。ツボは個人差がありますし、今回は免疫力上昇と幸福感を得られるようなくすりにしましょう。漫才に加え、コント、落語にもきくくすりです」
「お願いします」
「前回のくすりで、笑い上戸になったり、オヤジギャグで吹き出すなどの副作用は無かったです？」
「大丈夫でした」
「涙が出る、感心してしまう、何日も思い出してしまうなどの症状が出ましたら、使用中止してください」
「はい。あのぉー」
「なんでしょう？」
「僕、いつまでかかるんでしょう？」
「こればっかりは、ハッキリいつとは言えません。くすりを重ねていけば『ねたみせ』に行けるかもしれませんし、バクショウが出た場合には『いっぱつ屋』に行けると思います。紹介状書きますか？」
「いえ。僕は、くすりを重ねていこうと思います」
「焦らずに、がんばりましょう」
「ありがとうございました」
「お大事に」