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母が亡くなって、1年が経つ。
片付けらなかった遺品をようやく片付けはじめたのは先週からだ。
母と私はあまりいい関係ではなかったから、尚のこと母のものにあまり触れたくなかった。私には母に対する後悔しか掘り起こせない。
「ヒステリーだったけど、いつだって私の味方でいてくれた…」そんな事を今になって実感する。
ゆっくり母と言葉を交わすように遺品整理をしていると、どこかで見覚えのある雑誌の表紙が目に飛び込んできた。
「これ、なんだっけ…?」
私は雑誌を手に取り、パラパラとめくるとページの間からひらりと一枚の白い紙が床に落ちた。
そこには懐かしい母のくせ字で
「平成18年4月10日 娘から」と書いてある。
私が母の誕生日に渡した料理雑誌だった。
「だって、お母さんの料理は全部四角い味がするんだもん…」
いつかまた母に会えたら、あの懐かしい四角い味を作ってもらおうと思ってる。
片付けらなかった遺品をようやく片付けはじめたのは先週からだ。
母と私はあまりいい関係ではなかったから、尚のこと母のものにあまり触れたくなかった。私には母に対する後悔しか掘り起こせない。
「ヒステリーだったけど、いつだって私の味方でいてくれた…」そんな事を今になって実感する。
ゆっくり母と言葉を交わすように遺品整理をしていると、どこかで見覚えのある雑誌の表紙が目に飛び込んできた。
「これ、なんだっけ…?」
私は雑誌を手に取り、パラパラとめくるとページの間からひらりと一枚の白い紙が床に落ちた。
そこには懐かしい母のくせ字で
「平成18年4月10日 娘から」と書いてある。
私が母の誕生日に渡した料理雑誌だった。
「だって、お母さんの料理は全部四角い味がするんだもん…」
いつかまた母に会えたら、あの懐かしい四角い味を作ってもらおうと思ってる。
その他
公開:20/04/30 21:59
子どもの頃、家にあった海外の絵本の匂いが嫌いで本を読まずに生きてきました。
今もそんなに読みませんが、本は好きになりました。
コメントいただけたら喜びます。
よろしくお願いします。
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