あくまでも家族

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母一人子二人。私達は貧困層を絵に描いたような家族だった。
お腹を空かせていない時などない。1日1食、粗末な食べ物でギリギリ飢えを凌ぐ毎日。生きていくだけで精一杯だ。
せめて子供達だけでもお腹一杯にさせてあげたい。
私は悪魔を召喚し、願いを叶えてもらう事にした。
「食欲か。人間の欲望の根源だな。よかろう。その願い叶えてやる」
悪魔は私達におかゆを施した。
「まずはお腹に優しいものから始めるといい」
あれ?想像していたのと違う。子供達に好きなものを好きなだけ与えるんじゃないの?
「馬鹿者!食は体の資本。そして健全な体に健全な魂は宿る。医食同源は悪魔の基本だ」
怒られてしまった。
「これからは暫く俺が食事の面倒を見てやろう」
あれ?凄く優しいぞ?
「さあ、しっかり食事を摂って太るんだ。その幸せの代償を今度は運動で払うんだ!運動後はスイーツが待っているぞ」
甘い悪魔の誘惑に私達は感謝するばかりだ。
ファンタジー
公開:20/04/29 19:24

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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