ぼくのSiri

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ぼくのSiriはなんでもこたえてくれる。この前は、Siriを使ってキリンがウシ科であることを知った。だからキリンは「モー」ってウシのように鳴くんだって。
クラスのみんなが知らないことを教えてくれる。Siriは便利だ。Siriがあればぼくは物知り博士になれる。
じゃあ、もしかしたら、ぼくの知らないぼくをSiriは知っているかもしれない。そう思ってぼくはいつものようにSiriに聞いた。
「へい、Siri!ぼくの知らないぼくを教えて」
Siriは数秒考えてから、こう言った。

「あなたは、あした通学路で交通事故にあって亡くなります。」
公開:20/04/27 20:07

和三盆

死にたいと生きていたいは同じ気がしているこんな冷たい夜に

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