ウサギの涙 後編
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私は悲しくなんて無いのになんでユキは泣くんだろう。私は訳が分からず、戸惑うだけだった。いつの日か代わりにユキが泣くのは日常となり、私の大切な話し相手となった。数年して、そのユキも歳で死んでしまった。ユキはウサギの平均寿命の9歳だった。母は私の肩を寄せ、
「ユキはちゃんと生きたよ。これからはゆっくり休ませてあげようね。ぐっすり眠っているだけだから。」
とお母さんが言った。
ユキには沢山のことを教わった。命の大切さ、温かさを。一緒に公園へ出かけては走り回った。ユキの体はいつもふわふわで温かく、よく頬ずりをしていた。ユキとの日々はかけがえのないものだった。
私はユキの冷たくなった体をそっと抱き上げた。
「ユキ。今まで有難う。おやすみなさい」
私の頬に温かいものがするりと流れた。ユキにまた、大切なことを教えてもらった気がした。
「ユキはちゃんと生きたよ。これからはゆっくり休ませてあげようね。ぐっすり眠っているだけだから。」
とお母さんが言った。
ユキには沢山のことを教わった。命の大切さ、温かさを。一緒に公園へ出かけては走り回った。ユキの体はいつもふわふわで温かく、よく頬ずりをしていた。ユキとの日々はかけがえのないものだった。
私はユキの冷たくなった体をそっと抱き上げた。
「ユキ。今まで有難う。おやすみなさい」
私の頬に温かいものがするりと流れた。ユキにまた、大切なことを教えてもらった気がした。
その他
公開:20/04/28 08:24
更新:20/04/28 20:43
更新:20/04/28 20:43
「雨が響く」で「あまおと」と読みます。趣味は小説とイラストをかくこと。後、色々と考えたり、話し合うこと
*元作が長くなってしまった場合(400字以上)、ここではショートver.を、元作をエブリスタ(https://estar.jp/users/339757809)に投稿してます。
~紹介~
ショートショートを最近知りました。もともと短編の小説を考えたり、色々な物語を考えたりするのが好きで、ショートショートの不思議さに魅かれ、初めてみました。 読むのも大好きです、様々な作品と作り手に出会いたいです。
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