8
5
一年の内、最悪の日って必ずある。
それが今日だ。
仕事のミス、客のクレーム、買ったコーヒーは床に落ちストッキングを茶色く染め
極めつけに帰る途中、彼氏にメールで振られた。
重い体を引きずって、冷蔵庫からビールを出し、プルタブを開ける。
その瞬間、HPが1だけ回復する。
TVもつけず、椅子に持たれると彼氏との写真が目に留まる。すかさず剥がしてゴミ箱に捨てた。
剥がした写真の隣には、おばあちゃんの写真がある。
沢山苦労して、最後には癌の治療で苦しんで…それでも弱音を決して吐かなかったおばあちゃん。
ふと、おばあちゃんの口癖を思い出して、口にしてみる。
「戦争に比べれば、こんなのへいちゃらよ」
おばあちゃんの笑顔を思い出すと、眼から一粒、一粒と涙が溢れた。
そうだね、おばあちゃん。
こんなのへいちゃらだ。
ごくり、とビールを飲み干す。
涙味のビールは何故か
懐かしい味がした。
それが今日だ。
仕事のミス、客のクレーム、買ったコーヒーは床に落ちストッキングを茶色く染め
極めつけに帰る途中、彼氏にメールで振られた。
重い体を引きずって、冷蔵庫からビールを出し、プルタブを開ける。
その瞬間、HPが1だけ回復する。
TVもつけず、椅子に持たれると彼氏との写真が目に留まる。すかさず剥がしてゴミ箱に捨てた。
剥がした写真の隣には、おばあちゃんの写真がある。
沢山苦労して、最後には癌の治療で苦しんで…それでも弱音を決して吐かなかったおばあちゃん。
ふと、おばあちゃんの口癖を思い出して、口にしてみる。
「戦争に比べれば、こんなのへいちゃらよ」
おばあちゃんの笑顔を思い出すと、眼から一粒、一粒と涙が溢れた。
そうだね、おばあちゃん。
こんなのへいちゃらだ。
ごくり、とビールを飲み干す。
涙味のビールは何故か
懐かしい味がした。
その他
公開:20/04/27 23:48
更新:20/04/28 07:23
更新:20/04/28 07:23
物語が好きで、自分でも書いてみたいと思い始めました。
コンマ一ミリでも、人の心を動かせる物語を描けるようになりたいです。
精進しつつ、楽しみつつをモットーに書いてていければと思っております。
よろしくおねがいしますm(_ _)m
ログインするとコメントを投稿できます