ゴミ処理

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私の住む町は田舎だけど、近くにきれいな海があってとても静かないい町だ。
でも最近、町に迷惑な人達がやって来る。
夜遅くに車でやって来ては、ゴミを捨てて帰っていく。私はそれが悲しくて仕方がない。
だから毎朝、祖父と一緒にゴミ拾いをする。
「海未は子供なのに偉いなぁ」
祖父は私を褒めてくれる。私も私の名前に入っている海が綺麗になると嬉しいから二重で嬉しい。
本当はゴミ拾いをしなくて済めばいいんだけどね。

ある日の夜、海で誰かが言い争っている声が聞こえた。
「うるせぇジジイ!ゴミはテメェだ!」
声が止み、外に出ると祖父が頭から血を流し倒れていた。
祖父は「あいつら…ゴミ…」と呟き、意識を失った。
幸い、命に別状はなくてホッとしたが、私は祖父のあの時の言葉が耳から離れなかった。

その日の夜、私は海にゴミを捨てる人達を見つけた。
「生ごみだから、燃やしてもいいか」
今日を境に町に静けさが戻った。
ホラー
公開:20/04/25 19:15

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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