東のパンツは何かが違う
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東のパンツは何かが違うと、友人が言った。彼は西方の出だった。
東北で育った僕は、別に、何も違わないだろうと彼に言った。
いや、何かが違うんだ、と彼は言った。
八月十四日の午後六時。部屋には西日が差し込んでいた。電気代を節約して、明かりをつけていない部屋は、少し薄暗い。開いた窓から、鈴虫の声が入り込む。部屋の温度はそれなりに高かったが、エアコンは付いていなかった、古びた扇風機の、羽の回るモーター音が際立って聞こえた。
これ、履いてみて、と一枚のトランクスを渡された。風呂場を借りて足を通す。
西のパンツは、少しごわごわしていた。
東北で育った僕は、別に、何も違わないだろうと彼に言った。
いや、何かが違うんだ、と彼は言った。
八月十四日の午後六時。部屋には西日が差し込んでいた。電気代を節約して、明かりをつけていない部屋は、少し薄暗い。開いた窓から、鈴虫の声が入り込む。部屋の温度はそれなりに高かったが、エアコンは付いていなかった、古びた扇風機の、羽の回るモーター音が際立って聞こえた。
これ、履いてみて、と一枚のトランクスを渡された。風呂場を借りて足を通す。
西のパンツは、少しごわごわしていた。
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公開:20/04/26 20:42
更新:20/04/26 20:48
更新:20/04/26 20:48
パンツ
ミステリ
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