高尾君

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高尾君は小学校も終わり家に帰ろうと靴箱を開けるてみると、履いてきた靴が無く一本歯の高下駄が入っていた。
誰かの悪戯かなと思いつつ仕方なし履こうとしたが、慣れない一本歯ではバランスも取れず、立つだけでも難しい。それでも何とか塀伝いに少しずつ歩いていると、次第に何も掴まらず歩ける様になった。

その時、鼻が急に高くなり背には羽が生えて体が宙に浮き上がった。何が起きたのか分からず飛んでいると、学校も遠くに見え気が付けば家の上空にいる。面白いからあちこちへ飛んでいたが、いつの間にか夕暮れとなりお腹も空き家に帰りたくなった。家の近くの神社に降りたが、このままの姿では帰れない。

色々と原因を考えていて、ハット思いついた。此頃は全科目の試験で百点を取り自慢して威張っていた、更に100m競争でも一位で鼻高々であった。

「皆に威張ってしまい御免なさい」と神様に謝ると、元の自分に戻り安心して家に帰った。
ファンタジー
公開:20/04/26 16:16
更新:20/04/29 12:09

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