大切な家族

0
2

『俺の命!預けたぜ兄弟!』
親友は敵地を走り、凶弾に倒れた。
それなのに俺と来たらあの戦争を無事生き残り、のうのうと生きている。
親友を助けられなかった事、後悔しない日はない。
だから夢の中、血塗れの親友が『預けた命、返してくれよ…』迫って来るのも当然だと思っていた。
それが現実のものとなった所で恐怖もなかった。俺の命もここまでか…
覚悟を決めたその瞬間、パァン!と乾いた銃声が響き、親友の霊が倒れていた。
それはあの日の再現かに思われた。
『昔からお前は騙され易過ぎなんだよ兄弟』
そう言って現れたのは親友の幽霊だった。
『俺が兄弟を恨むなんてありえないぜ』
どうやら俺は親友を騙る怨霊に騙される所だったらしい。
『兄弟は俺の代わりに姉さんを幸せにしてくれているんだ』
俺は親友の姉と夫婦関係にある。
『俺達は家族だ。恨むなんてありえない。だろ?兄弟』
義弟の幽霊は兄の様な頼れる笑みを浮かべた。
ホラー
公開:20/04/22 19:12

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

コメントはありません

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容