とある食堂にて
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私はランチのため、ふらり、一軒の食堂の前で立ち止まった。
食堂の入口には赤い暖簾が掛けられ「盛々屋」と白抜き文字で書かれていた。
(ほぉ、盛々屋ですか。それはそれは、ははは。実に大衆臭い名だ。もしかして大盛り料理のお店なのでしょうか。それともスタミナをつけてモリモリ的な?まあ、こんな所で考えていても仕方ない。入ってみよう)
「いらっしゃい」
奥の方から老齢の女性の声が聞こえて来た。
(ほお、なかなか盛況な様だ。だが、しかし・・・)
「すみません。あなたがこの食堂の主人ですか?」
「ええ、そうです」
「私、このお店が初めてなので良く分からないのですが、これはどういった状況なのでしょうか?誰も食事をとっていない様なのですが」
「ああ、見ての通りですよ。ここは話を盛る食堂なのです。友人と小姑の愚痴を肴に会話する者もいれば、職場の男女関係をおかずにし、ご近所にお裾分けする方もいるようですよ」
食堂の入口には赤い暖簾が掛けられ「盛々屋」と白抜き文字で書かれていた。
(ほぉ、盛々屋ですか。それはそれは、ははは。実に大衆臭い名だ。もしかして大盛り料理のお店なのでしょうか。それともスタミナをつけてモリモリ的な?まあ、こんな所で考えていても仕方ない。入ってみよう)
「いらっしゃい」
奥の方から老齢の女性の声が聞こえて来た。
(ほお、なかなか盛況な様だ。だが、しかし・・・)
「すみません。あなたがこの食堂の主人ですか?」
「ええ、そうです」
「私、このお店が初めてなので良く分からないのですが、これはどういった状況なのでしょうか?誰も食事をとっていない様なのですが」
「ああ、見ての通りですよ。ここは話を盛る食堂なのです。友人と小姑の愚痴を肴に会話する者もいれば、職場の男女関係をおかずにし、ご近所にお裾分けする方もいるようですよ」
公開:20/04/22 08:47
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