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都会から離れた場所にある、さびれた公園。外から見ればただの公園だが、一歩足を踏み入れると別世界。朝でも夜でも夕方になってしまう。周囲の景色そのものは出入りしても変わらないというのに。
K氏はここの常連。休日に時間を気にせずのんびりと、夕日を浴びるのが、趣味だった。
缶ビールを一口飲んでK氏は呟く。
「綺麗だ」
その時、公園の出入り口付近、黒い服に身を包んだ女性が見えた。携帯端末に夢中で、耳にイヤホンをしている。そんな彼女の前方に車が迫る!
「危ない!」
K氏は思わず公園から飛び出した。一瞬にして周囲が真っ暗になる。人を突き飛ばした感触の直後、激痛と浮遊感が全身を蝕む。
薄れゆく意識の中、女性の声が聞こえてきた。
「なんで! 新月の暗闇の中、私の姿が見えたんですか?」
「公園……きれいな所なので……ぜひ行ってみてくださ……い」
K氏は脳裏にあの夕暮れを思い描きながら力尽きた。
K氏はここの常連。休日に時間を気にせずのんびりと、夕日を浴びるのが、趣味だった。
缶ビールを一口飲んでK氏は呟く。
「綺麗だ」
その時、公園の出入り口付近、黒い服に身を包んだ女性が見えた。携帯端末に夢中で、耳にイヤホンをしている。そんな彼女の前方に車が迫る!
「危ない!」
K氏は思わず公園から飛び出した。一瞬にして周囲が真っ暗になる。人を突き飛ばした感触の直後、激痛と浮遊感が全身を蝕む。
薄れゆく意識の中、女性の声が聞こえてきた。
「なんで! 新月の暗闇の中、私の姿が見えたんですか?」
「公園……きれいな所なので……ぜひ行ってみてくださ……い」
K氏は脳裏にあの夕暮れを思い描きながら力尽きた。
ファンタジー
公開:20/04/21 13:27
更新:20/04/21 13:37
更新:20/04/21 13:37
お立ち寄りありがとうございます。ショートショート初心者です。
拙いなりに文章の面白さを追求していきたいと思って日々研究しています。
よろしくお願いします!
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