オセ口
2
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「白黒はっきりさせよう」
白と黒の両者が対峙し、
盤上で戦いの火蓋が切られた。
ゆっくりと、慎重に手番が進む。
白白黒白黒白……
序盤はあたかも白が
優勢であるかのように思えた。
しかし、それは黒の作戦通り。
序盤に多く取らない打ち回しで、
黒は白よりも一枚上手のようだ。
「隅は取られないもんね?」
黒が不気味に嗤う様子は、
まるで悪魔そのもの。
「まずい、このままではご主人様が……」
嘆く白は戦意を喪失した。
終局。
盤上は一色に染まった。
勝者の黒を祝うかのように
スポットライトが当たる。
「あれ?全部、虫歯ですね!」
ペンライトを片手に
目を丸くする歯科医の先生。
「そんな馬鹿な!さっきまで
虫歯は数本だったはず」
手に取った手鏡が
スルりと床に落ちていく。
口の中は真っ黒という事実に、
頭の中が真っ白になった。
白と黒の両者が対峙し、
盤上で戦いの火蓋が切られた。
ゆっくりと、慎重に手番が進む。
白白黒白黒白……
序盤はあたかも白が
優勢であるかのように思えた。
しかし、それは黒の作戦通り。
序盤に多く取らない打ち回しで、
黒は白よりも一枚上手のようだ。
「隅は取られないもんね?」
黒が不気味に嗤う様子は、
まるで悪魔そのもの。
「まずい、このままではご主人様が……」
嘆く白は戦意を喪失した。
終局。
盤上は一色に染まった。
勝者の黒を祝うかのように
スポットライトが当たる。
「あれ?全部、虫歯ですね!」
ペンライトを片手に
目を丸くする歯科医の先生。
「そんな馬鹿な!さっきまで
虫歯は数本だったはず」
手に取った手鏡が
スルりと床に落ちていく。
口の中は真っ黒という事実に、
頭の中が真っ白になった。
ファンタジー
公開:20/04/19 16:32
名古屋の会社員兼執筆家です。
普段は54字の物語をメインに書いていますが
ショートショートの魅力にもハマったので
皆様を参考にこれから様々な作品にも
チャレンジしていきたいです(^o^)
よろしくお願いします!
得意ジャンル
・言葉遊び系
・会社員系
・ファンタジー系
挑戦したいジャンル
・SF系
・恋愛系
・ミステリー系
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