悪に魅せられた先輩

4
4

俺は現代のモリアーティになる、そんな事を言っていた先輩がいた。
彼の卒業後数ヵ月経った頃、青年から声を掛けられた、始めは気が付かなかったがそれはあの先輩だった。なにやら儲け話があるとか、私そっくりな資産家の孫がいてその子になりすまして邸宅から金品をくすねるというもので、その間孫は先輩がバイトと称して引き付ける、そして大物は先輩と私で運び出すつもりらしい。
それを聞いて私はこう言った。
「赤毛連盟みたいにホームズに暴かれますよ、警察だって馬鹿じゃないと思いますし」
先輩はうーんと唸って数秒、駄目か……とうなだれた。
その他
公開:20/04/20 17:27

癒月連理( 岩手 )

2020.3.16にこの場所を見つけて、長文を書くのが苦手な私でもショートショートなら挑戦できるかなと思い、投稿を始めました。

このショートショートガーデンで書くことの楽しさを知る事ができました。
自分なりに色々文章を模索していきたいと思います。
作品を読んで気になった事がありましたら、是非コメントをお願いします、厳しいコメントもお待ちしています。

キシャシリーズ
キシャとカイシャと異文化交流
海の家、森のケーキ屋さん
化かされたキツネ
玻璃屋綺談

コメント投稿フォーム

違反報告連絡フォーム


お名前

違反の内容