助け
0
1
「ここにはまだ水も食糧もある。救出が来るまで数日はみんなで待っている方が無難だろう。」
俺はそう提案した。ここはど田舎の山の廃校を利用した宿泊施設。オフシーズンというにも関わらず、見ず知らずの老若男女、全部で10人の人間が集まっていた。
昨夜突然の大地震があり、崖崩れで町へ戻る道路が寸断され身動きが取れなくなっていたのだ。携帯電話も電波が届かなかったが、なぜか無線が使用でき、定期的にそれで助けを求めていた。
地震から3日目の朝、反応があった。
「ソ、ソコニハ ナンニン イル? コ、コレカラ ソコヘ ム、ムカウ」
「わかった。できるだけ早く来てくれ」
よかった。これで助かる。皆で顔を見合わせて喜んだ。しかし……
俺達は得体の知れない生物に囲まれていた。ここはどうやら日本じゃないようで、そいつらは人間を喰らう化け物だった。
多勢に無勢だが戦うしかない。俺はスコップを握りしめた。
俺はそう提案した。ここはど田舎の山の廃校を利用した宿泊施設。オフシーズンというにも関わらず、見ず知らずの老若男女、全部で10人の人間が集まっていた。
昨夜突然の大地震があり、崖崩れで町へ戻る道路が寸断され身動きが取れなくなっていたのだ。携帯電話も電波が届かなかったが、なぜか無線が使用でき、定期的にそれで助けを求めていた。
地震から3日目の朝、反応があった。
「ソ、ソコニハ ナンニン イル? コ、コレカラ ソコヘ ム、ムカウ」
「わかった。できるだけ早く来てくれ」
よかった。これで助かる。皆で顔を見合わせて喜んだ。しかし……
俺達は得体の知れない生物に囲まれていた。ここはどうやら日本じゃないようで、そいつらは人間を喰らう化け物だった。
多勢に無勢だが戦うしかない。俺はスコップを握りしめた。
SF
公開:20/04/18 07:00
330
異世界
人喰い
オオカミの自信作
武蔵の国の辺境に棲息する“ひとでなし”のオオカミです。
ツイッター
https://mobile.twitter.com/ookami1910
コメントはありません
ログインするとコメントを投稿できます