レンタル家族
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ある3人の家族が食卓を囲んでいる。
「学校はどうなんだ?」
父が息子に尋ねた。
「うーん、まあまあかな」
「まあまあって、あんた勉強もちゃんとやりなさいよ」
母がそう言った瞬間、父が立ち上がった。
「レンタル終了時間ですので、これで失礼します」
「ありがとうございました」
立ち去る男に向かって、母と息子が声をそろえて言った。
「あっ、いけない」
母が何かを思い出したらしく、声をあげた。
「私も終了時間なので、これで失礼しますね」
女は急いで玄関へと走りだした。
「ありがとうございました」
抑揚のない声で息子が言った。
家の中で一人になった息子は黙々と食事を続けた。
ちらりと壁にかかっている時計をみると、針は20時をさしていた。
「それでは時間なので、僕もこれで失礼します」
青年の声は家中に響いた。
「ありがとうございました」
どこからともなく声がした。
「学校はどうなんだ?」
父が息子に尋ねた。
「うーん、まあまあかな」
「まあまあって、あんた勉強もちゃんとやりなさいよ」
母がそう言った瞬間、父が立ち上がった。
「レンタル終了時間ですので、これで失礼します」
「ありがとうございました」
立ち去る男に向かって、母と息子が声をそろえて言った。
「あっ、いけない」
母が何かを思い出したらしく、声をあげた。
「私も終了時間なので、これで失礼しますね」
女は急いで玄関へと走りだした。
「ありがとうございました」
抑揚のない声で息子が言った。
家の中で一人になった息子は黙々と食事を続けた。
ちらりと壁にかかっている時計をみると、針は20時をさしていた。
「それでは時間なので、僕もこれで失礼します」
青年の声は家中に響いた。
「ありがとうございました」
どこからともなく声がした。
ホラー
公開:20/04/17 21:53
ショートショートに魅入られて自分でも書いてみようと挑戦しています。
悪口でもちょっとした感想でも、コメントいただけると嬉しいです。
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