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浜辺で子供達に虐められている亀を助けた。
亀はぺこりと頭を下げると海へと帰って行った。竜宮城に連れて行ってはくれないのか…

その日の晩、我が家を訪ねてくる者がいた。美しい女性の声。これはまさかの逆転ホームラン?あの亀は『鶴の恩返し』の方だったか。
嬉々として扉を開けるとそこにいたのは何とも面妖な生き物だった。
「どうも私、リュウグウノツカイと申します。昼間は亀を助けて頂き、誠にありがとうございます」
大蛇のようなそいつは名乗った。どうしよう…捉え処も掴み処も全くない。
「こちら、お礼の品で御座います。どうぞお納め下さい」
差し出された封筒。中身を確かめると竜宮城スパの招待券が入っていた。えっ?竜宮城ってこっち?
「それでは私はこれで…いいですか、決して私の後を追って深海についてきてはいけませんよ」
いや、行けないし行かないから。
リュウグウノツカイ…ツッコミ処と不思議に満ちる存在だった…
ファンタジー
公開:20/04/18 18:51

幸運な野良猫

元・パンスト和尚。2019年7月9日。試しに名前変更。
元・魔法動物フィジカルパンダ。2020年3月21日。話の流れで名前変更。
元・どんぐり三等兵。2021年2月22日。猫の日にちなんで名前変更。

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