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郵便で配達される十万円の小切手をめぐり、郵便局と略奪団との戦いは苛烈を極めた。
「兄貴、奴がきやしたぜ」
待ち伏せをした一団の方へ配達車が近づいてくる。
「赤く塗った〒マーク付きの96式装輪装甲車か。奴らにしてはがんばった方だが、まあ今日もいただくとするか」
リーダーらしき男は手下の方を振り返る。
「さあ、仕事の時間だ!てめえら行くぞ!」
号令と共に十人余りの武装した男たちが赤い装甲車へと襲いかかった。
「命が惜しいならお宝置いて、さっさと失せな!」
そう言って運転席に銃を突きつけた男が異変に気づく。
「お頭、変ですぜ。誰もいない」
リーダーが車内を覗くと、そこには赤く点滅したボタンと数字、そして機械の声がこう告げた。
「3、2、1 自爆」
「罠だ!はめられた!」
装甲車の残骸と死体の山を横目に、別の赤い96式装輪装甲車が通る。
「囮作戦がうまくいったな」
郵便業務の日常的一コマである。
「兄貴、奴がきやしたぜ」
待ち伏せをした一団の方へ配達車が近づいてくる。
「赤く塗った〒マーク付きの96式装輪装甲車か。奴らにしてはがんばった方だが、まあ今日もいただくとするか」
リーダーらしき男は手下の方を振り返る。
「さあ、仕事の時間だ!てめえら行くぞ!」
号令と共に十人余りの武装した男たちが赤い装甲車へと襲いかかった。
「命が惜しいならお宝置いて、さっさと失せな!」
そう言って運転席に銃を突きつけた男が異変に気づく。
「お頭、変ですぜ。誰もいない」
リーダーが車内を覗くと、そこには赤く点滅したボタンと数字、そして機械の声がこう告げた。
「3、2、1 自爆」
「罠だ!はめられた!」
装甲車の残骸と死体の山を横目に、別の赤い96式装輪装甲車が通る。
「囮作戦がうまくいったな」
郵便業務の日常的一コマである。
その他
公開:20/04/18 15:32
更新:20/04/19 01:04
更新:20/04/19 01:04
SFが好きなのでやはり書いてしまいます。
アイロニカルでブラックなものが多いです。
好きな作家は伊藤計劃と三島由紀夫。あとは海外SF
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