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福岡からこの町に引っ越してきた翌日、緊急事態宣言のため、近所のデパートにあるお店の殆どが営業停止になった。
中に入れば専門店街は電気が消えて暗く、中央のエスカレーターも止まっていた。
奥にある非常階段の扉が開いてたから、ダメ元で上っていったら閉園中の屋上広場に出た。当然、誰もいない。見上げれば、そこだけ切り取った様に暗くなっている。なるほど、建物の真上にあたる空も営業停止にしてるんだ。
宣言解除から数日経った曇りの日、デパートのお店の殆どが再開し、新しい商品も並んだ。
僕は早速開園した屋上広場に行ったが、見上げればそこだけ切り取った様な青空があった。
そうか…みんな、中の準備に手一杯で、誰も新しい空を準備出来なかったんだ。ということは、営業停止前日の空のままという事か…なら、あれは…。
「どうした?」
「うん…今、僕が乗ってるこの飛行機を僕が見上げている様な、変な気持ちになったんだ…」
中に入れば専門店街は電気が消えて暗く、中央のエスカレーターも止まっていた。
奥にある非常階段の扉が開いてたから、ダメ元で上っていったら閉園中の屋上広場に出た。当然、誰もいない。見上げれば、そこだけ切り取った様に暗くなっている。なるほど、建物の真上にあたる空も営業停止にしてるんだ。
宣言解除から数日経った曇りの日、デパートのお店の殆どが再開し、新しい商品も並んだ。
僕は早速開園した屋上広場に行ったが、見上げればそこだけ切り取った様な青空があった。
そうか…みんな、中の準備に手一杯で、誰も新しい空を準備出来なかったんだ。ということは、営業停止前日の空のままという事か…なら、あれは…。
「どうした?」
「うん…今、僕が乗ってるこの飛行機を僕が見上げている様な、変な気持ちになったんだ…」
ファンタジー
公開:20/04/15 01:24
更新:20/04/15 11:17
更新:20/04/15 11:17
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